学習塾の形式
学習塾にはさまざまな形式が存在します。「学習塾はいろいろあってよくわからない。」と、思っている方も多いのではないでしょうか?
そんな方のために、さまざまな塾の形式をご紹介します。
個別指導塾
個別指導塾は広義と狭義で解釈が違ってきます。広義の場合、生徒一人ひとりにあわせるという意味で、個別指導という言葉が使われています。すなわち、講師1人対生徒5人というのも個別指導に分類される場合もあります。
そして狭義では、講師が1人に対して生徒が1人、という意味になります。つまり、授業がただ一人の生徒のためだけに行われる、ということです。
さらに、実際の授業の進め方もさまざまあり、学習塾では、講師が机に座って授業をするタイプと、講師が生徒の机間を巡回するタイプに分かれます。
どのようなスタイルであっても、生徒一人ひとりの進度とレベルに合わせて授業が行われる、というのが個別指導の利点です。その目的をどれだけ忠実にこなせるか、がスタイルによって異なるのです。
一般的に個別指導塾の授業料は、講師1人に対して生徒が何人かにより異なります。同時に教える生徒数が多いほど受講料金は安く、1対1の完全個別指導がもっとも高いとされます。費用対効果をよく考えて検討しましょう。
また個別指導塾では、講師の経験の長短や人柄に大きく影響を受けます。受講前に、塾で指導してくれる講師の体験授業を受けるか、保護者の方が講師と面会しておく必要があります。
一斉指導塾
かつて塾といえば一斉指導(集団)塾が普通でした。学校のように、1人の講師が多人数に対して同じ授業を一斉に行います。みんなと一緒に、同じ目標に向かって切磋琢磨するタイプの塾に多く見られます。
受講料金は、対象により大きく異なります。時間当たり授業料単価の高いのが予備校・大学受験。授業時間を多く必要とする中学受験はトータルで高額。平準化されている高校受験は、料金がもっとも安価です。
受験学年ではない生徒は、小学生(非受験)→中学生→高校生の順で受講料金が上昇していきます。
また、ここ10年ほどの間、個別指導塾の台頭とともに、一斉指導の塾は徐々に減ってきています。
自習塾
通常自分に割り当てられたプリントなどを黙々とこなすのが自習塾です。自習塾でのマル付けは、生徒本人が行う場合と講師の場合があります。
解説書を渡されて、わからないところは自らチェックして完結する塾もあります。また、間違った問題に対して講師が簡単に解説してくれる塾もあります。
主に小学生が通う、個人の家が教場となっている塾が代表的な自習塾ですが、近年では、中学生でこのスタイルを採用する塾も増えてきました。
おしゃべりをする生徒も必然的に出てきますので、生徒をコントロールする講師の力量が要求されるスタイルです。
映像塾
主に大学受験生対象で、予備校講師による映像を使った授業を、画面を通じて見ます。地方にいながら、大都市の有名講師の授業を受けることができます。
有名な予備校の授業でも、ライセンス契約を結べば容易に導入できることから、いろいろな塾がフランチャイズ(FC加入)しています。
映像塾では基本的に質問を受け付けてくれませんので、科目によっては利用しにくいものもあります。ただし社会や古文などの暗記系科目では、多くの受験生が利用しています。
なお、小中学生対象の映像塾は一時期もてはやされましたが、現在では下火となっています。
通信教育
学習塾というには少し意味合いが違うかもしれませんが、既存の学習塾(特に映像塾)の代替となりうる存在ですので、比較対象に加えておきます。
古くは、郵便を使った答案用紙のやり取りでおなじみの通信教育です。かなり以前からこのスタイルは存在しています。
●●ゼミや●ピーなど、ご存知の方も多いと思います。お父さんお母さんの世代でも、一度は試したことがあるのではないでしょうか?
現在の通信教育といえば、パソコンやタブレットをインターネットでつなぐ、映像授業が主流となりつつあります。
特に小中学生の通信教育の場合、保護者の管理が不可欠です。きちんとカリキュラムをこなしているのかはもちろん、インターネットの適切な利用ができるように、注意を払うことも必要です。